産資・不織布 通信 (97)アクシス

2022年02月28日 (月曜日)

さまざまな角度で環境対応

 不織布製品を製造・販売するアクシス(東京都千代田区)は、環境に配慮した製品の提案を強化している。同社のポリプロピレンスパンボンド不織布(SB)は一般的な設備で製造しているため「通常の製品では価格競争になる」とし、植物由来原料の使用や生分解性を持つ製品などをそろえて差別化を図る。

 同社は、1998年2月の設立以来「開発力を強み」に存在感を示してきた。環境負荷の低減に貢献する製品群もその開発力を生かしており、バイオマスポリオレフィンSB「バイオアルフィン」などを商品化している。バイオアルフィンには「この半年間でかなりの問い合わせが入っている」と言う。

 バイオアルフィンは、サトウキビ(非可食部)から生成した「グリーンポリエチレン」とポリプロピレンを融合した原料を使用した製品だ。サトウキビの生育段階でCO2を吸収しているため、焼却時にCO2の排出量が増加しない(カーボンニュートラル)。最大でバイオマス由来50%の不織布が製造できる。

 衣料品を購入した際に入れる買い物袋(ショッパー)への採用に始まり、SBが使われるさまざまな用途で引き合いが増え、最近は包装材でも使用も進む。産業資材用途での需要はこれからとみている。バイオマス原料を50%使用したタイプは、価格が1・6~1・7倍にアップする。

 土中の微生物の力で水とCO2に分解される生分解性不織布「バイオPBS」も展開している。生分解性プラスチックのポリブチレンサクシネート(PBS)を用いているが、原料を植物由来とした。ソフトな風合いやヒートシール性などはポリプロピレンSBと比べても遜色がない。

 タイではオーシャンバウンド・プラスチックの活用に乗り出している。水路や海岸域の近くに落ちているプラスチックごみを回収・再利用する取り組みで、タイ国内でプラスチックの粉砕とペレット化を行い、ベトナムの兄弟会社であるアドバンス・ノンウーブン・ベトナム(ベトナム・ダノン)でSBを生産する。

 エチレンが重合時に混入するランダムポリプロピレンのSBのため、プロピレンだけで重合するホモポリプロピレンのSBと比べると剛性や表面硬度は劣る。ただ、パッケージなどで使う分には問題がないとしている。

 今後も環境に配慮した不織布製品の開発には積極的に挑戦していきたいとし、研究・開発者の育成に力を入れる。同時に販売力も高める方針で、日本国内だけでなく、海外市場での展開も強化する。

(毎週月曜日に掲載)