ユニチカ/複合SBを拡充・2成分ポリエスなど

2002年02月26日 (火曜日)

増設時期は練り直し

 ユニチカは芯ポリエステル、鞘ポリエチレンからなる「エルベス」など複合SB(スパンボンド不織布)のラインアップを拡充し、他社との差別化を一層、進める方針だ。

 「エルベス」はヒートシール性を生かしフィルムと張り合わせた生活資材や紙おむつなど衛生材料に展開。昨年後半からポリエステルSB需要が冷え込む中、「エルベス」は前年並みの販売量を確保した。

 また、「エルベス」以外でもタイルカーペット1次基布向けに2成分ポリエステルタイプを展開するなど徐々に、複合SBのラインアップを広げてきたが、今後さらに複合SBを強化。一度撤退したポリプロピレレン・ポリエチレン複合の新タイプ、2成分ポリエステルによる細デシテックスタイプなど新タイプの提案に全力を上げる。

 ポリエステルSB最大手である同社は年産2万トンの能力をもち、このうち複合SBは同6000トン(公称)。複合SBの引き合いが強いこともあって、03年度中に複合SB専用大型設備(年産7500トン)の増設を計画するが、全体需要が冷え込んでいることから、大型設備の増設を遅らせ、既存ラインの改造による年産2000トンの能力増を前倒しする案も含めて再度、増設時期を検討中。02年度上期中にははっきりさせるという。