特集 快適・衛生機能の繊維(2)/繊技協/拡大する「SEKマーク」/新マーク、JIS提案も加速

2022年05月26日 (木曜日)

 衛生加工や機能素材への関心が高まる中、性能の客観的評価を担保する存在として重要な役割を担うのが、繊維評価技術協議会(繊技協)が認証する「SEKマーク」である。抗菌性や抗ウイルス性に加えて、新たなマーク認証もスタートするなど拡充が進む。日本産業規格(JIS)への新規提案にも取り組む。

 新型コロナウイル禍を背景に、繊技協が認証するSEKマークは申請が大幅に増加した。例年、マーク認証申請は20~30件で推移していたが、2020年は約90件、21年も約80件の申請があり、抗菌、制菌、抗ウイルスマークの申請増加が全体をリードしている。22年に入って申請数は再び例年の水準に落ち着いているが、衛生加工が定番的な加工として普及したともいえる。

 繊技協は、新たなマーク創設も進める。21年には「紫外線遮蔽(しゃへい)加工SEKマーク」を新設した。そのほか、今年中には日本が国際標準化機構(ISO)に提案中の「繊維製品上の花粉由来タンパク質等の測定方法」が国際標準規格(ISO)化される見通しのため、これをベースとしたマーク設立を検討している。また、社会的ニーズが高まるフェムテック関連でも防汚加工のマーク化の検討も始まった。

 試験方法の高度化にも取り組んだ。現在、抗ウイルス加工の試験方法はISOやJISに基づき対象ウイルス種がインフルエンザウイルスとネコカリシウイルス(ノロウイルス代替)となっているが、21年度からは新型コロナウイルスを対象とした試験方法の調査研究を実施した。これに基づき、新型コロナウイルスを対象とした抗ウイルス性試験方法のJIS提案を進める。

 海外展開にも力を入れる。SEKマークの海外普及のほか、カケンテストセンター、ボーケン品質評価機構、ニッセンケン品質評価センター、日本繊維製品品質技術センター(QTEC)の上海試験センターを指定検査機関としており、海外で加工した商品の認証の利便性を高めた。11月に大阪で開催される国際アパレル機器&繊維産業見本市「JIAM2022」にも出展し、SEKマークの国際的認知度向上に取り組む。

 国際標準に適合した試験機関を登録・認定する産業標準化法試験事業者登録制度(JNLA)における抗菌・抗ウイルス分野の技能試験実施機関でもある。海外の試験機関からの技能試験参加も増えている。