レンチング/難燃もカーボンニュートラル/スペインの繊維企業と共同開発

2022年06月23日 (木曜日)

 レンチングはこのほど、難燃HWMレーヨン「レンチングFR」のカーボンニュートラルタイプをスペインの繊維企業と共同開発し、このほどドイツ・フランクフルトで開催された高性能繊維の国際展示会「テクテキスタイル」で披露した。世界的にサステイナビリティーへの要求が高まる中、防護服・ワークウエア分野でのカーボンニュートラル繊維の販売拡大を進める。

 レンチングFRのカーボンニュートラルタイプは、スペインの繊維企業、テキスティルサンタンデリナと共同開発したもの。同社は2020年に精製セルロース繊維「テンセル」のカーボンニュートラルタイプを開発しているが、新たに難燃防護服分野で高いシェアを持つレンチングFRでもカーボンニュートラルタイプを投入する。レンチングの繊維識別技術も導入しており、トレーサビリティーの透明性も確保する。

 同社の防護服・ワーキングウエア部門担当ディレクターのオリバー・スポッカ―氏は今回の開発について「持続可能性は防護服・ワークウエアセグメントでも重要な成長要素となりつつある。レンチングはユーザーのサプライチェーンの透明性と二酸化炭素排出量削減に向けて高まる基準を満たすソリューション提供に全力で取り組む」と話す。

 テクテキスタイル展で同社は、ほかにも欧州の繊維企業、クロップマンと連携し、テンセルのカーボンニュートラルタイプを活用したワークウエア素材も紹介した。クロップマンとのパートナーシップを通じて、ワークウエア用途への打ち出しを強める。