特集 オフィス&サービスウエア22秋冬(5)/経営陣に聞く/KAZEN WLD/エムズ/サンリッチモード/明石スクールユニフォームカンパニー/アルトコーポレーション/ガードナー

2022年07月01日 (金曜日)

〈KAZEN WLD 商品企画部長兼生産管理部長 江口 公英 氏/年末にかけての動きに期待〉

 22春夏は前年並みで推移。少しずつ明るい兆しが見えつつあるものの、新型コロナウイルス禍の影響に加えて、為替レートの急激な変動、海外の人件費、原油価格の高騰が懸念材料として残る。中国のロックダウン(都市封鎖)により、シューズ類の生産拠点で2週間ほどの遅れが出たが、ウエア類では大きな遅延は見られなかった。

 国内では新型コロナ対策が徐々に緩和され、ホテルや飲食業界の回復が進んでいる。年末までにはその流れがユニフォーム需要にも波及してくるだろう。合わせて22秋冬への効果も期待する。昨年は10月以降販売が伸長するという動きがあった。

 来春のカタログ発刊に合わせて製品価格の改定を予定。サステイナビリティー対応については全社的な取り組みとして検討を始めており、2、3年かけてまとめる。

 本社建て替えが完了したため、今夏中に移転する。物流倉庫拡張計画は着工時期を再検討中。

〈エムズ 副社長 速水 啓太郎 氏/直販営業の強化模索〉

 新たにゴルフキャディー向けウエアカタログ商品を投入したほか、学校給食センター向けユニフォーム事業に参入する。

 主力ユニフォーム商品の顧客でもあるホテル、飲食業界が新型コロナウイルス禍の不振から脱し切れておらず、その影響を受ける中で新たな市場を開拓していく。市況が回復期に入るのは2023年7~12月期以降となるだろう。

 強みとする直販営業の強化と、他社との差別化策を模索。その一環として、サービスウエアのカタログ商品展開を検討していたが、現在見直しを図っており、投入するにしても早くて来期末ごろになる。

 原材料高騰を受け販売商品の値上げを実施する。ユニフォーム事業の売り上げのうち4割を占めるレンタル事業においても燃料費や仕入れ価格上昇に伴う利益圧迫が懸念。サービスの質を維持できる適正価格を探っていきたい。

〈サンリッチモード 社長 武田 一光 氏/別注増も原価高を懸念〉

 新型コロナウイルス禍前の水準とまではいかないが、ワーキングやサービスの別注ユニフォームの案件自体は増加しており、市況が回復傾向にあることは間違いない。一方で、為替レートの急変動や、原材料費、物流費の高騰が収益を圧迫しつつあり、対応は喫緊の課題だ。

 新型コロナ禍以降、海外出張できなかったこともあるが、品質管理を徹底するため、改めてベトナムの協力工場などへの社員派遣の必要性も感じている。

 売り上げの2割ほどを占めるライフイノベーション事業にも注力する。東レが今春発売した使い切り防護服の新製品「リブモア4500AS」は、防じん性と耐水性とともに通気性も備えており、新たな需要開拓の切り札として期待する。このほか、機能素材「ヒトエ」や介護用スライディングシート「トレイージー」、腰部サポートパンツ「腰囲周当」などが順調に推移している。

〈明石スクールユニフォームカンパニー 営業本部アクティブチャレンジ部企画販売課長(チーフデザイナー) 伊藤 良太 氏/メディカル向け好調〉

 昨年は政府による介護施設への助成金などの影響で、既存顧客からのリピート特需があったが今年はそれがなく、今上半期(2022年1~6月)は昨対で見ると苦戦した。ケア(介護)向けは昨年後半から受注が伸び悩む一方で、メディカルは大型物件を含めて新規物件の獲得が好調。伸び幅だけで見ると、今期はケアよりもメディカルの方が大きくなりそうだ。

 マスターパターンを2つ用意するダブルマスターの手法を採用し、幅広い体型をカバーできるシリーズが好評。従来のトリコットよりも薄く軽量で、防透性も備える「シルキートリコット」の機能性の高さも評価が高い。

 昨年には営業システムを刷新した。スマートフォンで情報共有がリアルタイムで行えるようになり、業務の効率化にもつながってきた。

 下半期に向けては、営業拠点ごとに展示会を行い、商品を訴求する。自らウエアを購入する看護師目線に立ったB2C向けの商品開発も推進する。

〈アルトコーポレーション 社長 ヒロ瀬 由武 氏/今期は攻めの姿勢で〉

 2022年2月期決算は前期比10%近くの増収となったが、3月以降一部で買い控えなどが起きている。

 ベトナムやミャンマーを生産拠点としているため、今のところ中国のロックダウン(都市封鎖)などによる物流停滞の大きな影響は出ていないが、今春の為替レートの急変は22秋冬の値上げに大きく影響する。

 新型コロナウイルス禍の中でコスト削減や事業の選択と集中などを進め利益体質を強化した。今期は一転、攻めの姿勢を打ち出す。新たな需要を見いだすための仕掛け作りやセールスクラウドを利用した市場開拓に取り組む。

 例えば、電設業やビルメンテナンス向けウエアは、関東と関西では、知名度の差もあり販売実績に大きな差が出ているといった課題などに対処していく。

 サステイナビリティーとダイバーシティーへの取り組みは、ユニフォーム業界においてもこれからは避けて通れない問題と捉えている。

〈ガードナー 社長 矢澤 崇 氏/マテリアルリサイクル再構築〉

 半導体工場の増設計画が続いており、主力の防塵衣にとっては追い風となっている。食品工場向け白衣も堅調だ。

 販売、需要面共に順調な伸びを期待できる環境ではあるが、中国の物流停滞による納期遅れや、為替レートの急変動、原材料費の高騰などが懸念材料。今秋には製品の値上げを予定しており、顧客との交渉を進めている。生産拠点でもあるベトナムの協力工場に対しては品質管理を担う社員の派遣を5月に再開した。

 来期に向けては異物混入対策に関連した新製品を開発中。さらに暑さ対策も今後の製品開発のポイントになる。2022年12月期売上高は前期比微増の38億円を見込んでいる。

 サステイナビリティーへの取り組みにも注力する。その一環として、使用後に有償回収した自社製品を反毛して、自動車内装材として再利用するマテリアルリサイクルの再構築を検討している。