帝人/漁網由来の再生ポリ樹脂で配膳トレー/チムニー・JEMSとの共同開発
2022年07月04日 (月曜日)
帝人、チムニー(東京都墨田区)、JEMS(茨城県つくば市)の3社はトレーサビリティーに対応する漁網由来の再生ポリエステル樹脂製配膳用トレーを共同で開発した。7月4日からチムニーが運営する豊洲市場さかな酒場魚星中野北口店の定食メニュー提供時のトレーに採用予定。
ポリエステル製の漁網は国内で年間約1300トンが産業廃棄物として埋め立て処分されているといい、海洋中に流出するケースもあることから環境への悪影響が問題視されている。
帝人は昨年4月からポリエステル製の漁網を回収して再生樹脂にリサイクルし、その樹脂によるさまざまな製品を販売することで漁網の廃棄量を削減する取り組みを開始したが、販路の開拓やトレーサビリティーの構築を課題に位置付けていた。
居酒屋はなの舞などを展開するチムニーは環境負荷低減のため、運営する店舗内におけるサステイナブルな取り組みを模索していた。
環境に特化したIT事業を展開するJEMSはIT製品の開発やソリューション提供を行うことで環境問題の解決に取り組んでいる。
こうした中、3社の取り組みや方向性が合致し、トレーサビリティーに対応する漁網由来の再生ポリエステル樹脂製の配膳用トレーを共同で開発した。
帝人は2030年までに年間1000トンのポリエステル製漁網をリサイクルすることを目標に掲げる。チムニーは配膳用トレーを複数の店舗に広げていく。さらに、3社は漁網由来の再生ポリエステル樹脂を活用した製品開発に取り組む。