ドウイン・ライブコマース関係者に聞く(3)/スタイリスト 江 美芸 氏(前)

2022年07月21日 (木曜日)

 在庫処分品など低価格の商品を販売するイメージが強いショート動画アプリ「抖音」(ドウイン)のライブコマース(動画のライブ配信による物販)だが、高級品も売れ始めた。著名スタイリストの江美芸氏は約1年前、地場デザイナーズブランドのライブコマースに乗り出した。これまでの成果や今後の計画を聞いた。(上海支局)

  ――ドウインでライブコマースを始めたきっかけは。

 地場デザイナーズブランドとの出会いです。ここ数年、海外から帰国した優秀な若いデザイナーたちが、素敵なブランドを次々に立ち上げています。とてもエキサイティングです。

 彼らはアーティストとして優秀ですが、プロモーションは苦手な人が多い。そこで、もっと多くの一般の人たちに地場デザイナーズブランドを知ってほしいと思い、ドウインでのショート動画やライブコマースの配信を始めました。

  ――ファッション分野のプロモーションでは、「小紅書」(レッド)を活用するケースが多いです。なぜドウインなのですか。

 小紅書はファッション好きが視聴していますが、私はもっと普通の人たちにアピールしたいと思いました。その意味で、ドウインはあらゆる階層の人たちが集まる最適なプラットフォームです。

  ――高級品にとっては難度が高いですね。

 確かにそうですが、(低価格の商品中心の)ドウインのイメージも変わりつつあります。最近ではあらゆる業界のトップクラスの専門家がドウインでショート動画を配信しています。(お笑いコントなどの軽い内容だけでなく)専門知識を売りにするコンテンツも増えています。こうした中、私のように高級品をライブコマースなどで販売する動きがあります。

  ――この1年の取り組みと成果は。

 ショート動画を通じ、デザイナーズブランドの理念やストーリーをコーディネートのノウハウなどとともに啓もうしています。一般の人たちにとって、ファッションは遠い存在で、高級ブランドの価格がなぜ高いのかも理解できません。そのため、スタイリストとしての専門性を生かし、一般消費者とブランド、ファッションの橋渡しをする内容を配信しています。

 こうしたショート動画で購買意欲を植え付けながら、ライブコマースを定期的に配信しています。