ジム/23春夏はリネンの提案強化/ラグジュアリーゾーンなどで
2022年07月22日 (金曜日)
ニット専業アパレルのジム(東京都渋谷区)は、リネンや海島綿を使った商品の展開を強化する。サステイナビリティーへの関心が高まる中、「麻や綿をどのように使うかがポイント」(八木原保会長)とし、23春夏物ではオーガニックリネン100%の製品などをラグジュアリーゾーンで訴求する。
世界的な原料価格高騰や中国の都市封鎖に伴う生産・物流の停滞、円安など、ニット業界を取り巻く環境は激変している。同社は国内生産を主力としており、「安定生産・安定供給が強みと言える。現在の状況をチャンスと捉え、新商品の開発と提案で存在感を示す」と強調する。
23春夏向けの商品は、ラグジュアリーとビジネスカジュアル、カジュアルの三つの領域で展開する。ラグジュアリーグループでは、オーガニックリネンや海島綿、「プラチナフェイスコットン」、和紙などの付加価値の高い素材を積極活用する。中心商品のリネンはカジュアルでも使う。
ラグジュアリーゾーンで訴求するリネンは、フランス北部産。細くしなやかで清涼感のある風合いが特徴のほか、農薬などの使用を極力抑えた。海島綿はカシミヤのようなソフトな風合いと上品な光沢感が特徴。プラチナフェイスコットンは特殊な鉱石で生地の表面を磨き上げ、柔らかな風合いに仕上げた。
ビジネスカジュアルでは、米国で近代的な方法で栽培したアメリカンシーアイランドコットン、スビン綿の未利用綿と超長繊維綿を組み合わせた糸を使った商品を提案。カジュアルでは綿と麻の良いところを併せ持った「アイスリネン」などを展開する。