特集 スクールスポーツウエア(4)/スクールスポーツ事業 各社取り組み/来春も採用校獲得に動く/ギャレックス/トンボ
2022年08月18日 (木曜日)
〈各ブランドとも堅調推移/編みからの一貫で差別化/ギャレックス〉
ギャレックス(福井県越前市)の前入学商戦は新規150校を獲得し、2022年6月期は売り上げ、利益とも前年比微増となった。「ギャレックス」「フィラ」「スポルティング」の各ブランドとも総じて堅調に推移した。
ブランドの訴求とともに、社内のテキスタイルグループと連携し、素材から差別化した商品も寄与した。特にTシャツは、丸編み機を保有して編み立てから縫製まで一貫で生産する強みを生かした商品を拡充している。前入学商戦では、銀イオン練り込み糸を使い、生乾き臭の防止や防透け効果を持たせた素材などが好評だった。ジャージでは消臭スパンデックスを使い、防風機能も持つ商品が堅調で、保温や軽量、高ストレッチなどの機能を持つ杢(もく)素材も他校との差別化を志向する学校から人気を得た。
来入学商戦でも素材から差別化した商品に力を入れる考えで、機能性に加えてSDGs(持続可能な開発目標)の観点からの開発にも取り組む。
来入学商戦では、既存約5000校への販売を堅持しながら、新規200校の獲得を目指し、増収増益を狙う。全国の販売代理店と連携しながら採用校へのフォローを綿密に行い、確実な納期対応にも生かす。
ネットで受注するECサイト「E―GA」(イーガ)の採用校も着実に広がってきた。同社の学校体育衣料だけでなく、他社製の周辺商品を含めて購入でき、採用校からは利便性が評価を得ている。
イーガは21年から本格展開を始めた。新型コロナウイルス禍の中で新たに導入を検討している学校も増えており、来入学商戦ではさらに広がる予定。
〈新規採用240校、5%増収/「ピストレ」などけん引/トンボ〉
トンボのスポーツMD本部の2022年6月期は、前期比5%の増収だった。昇華転写プリントに加え、ウオームアップウエアの「ピストレ」などの商品の販売がけん引。前期には新規採用校を240校獲得した。今期も自社ブランド、ライセンスブランドで新商品を打ち出しながら増収につなげる。
全国的にニーズの高い昇華転写プリントは240校のうち、6割弱の学校で採用された。増加傾向にある昇華転写に対応するため、工場では昨年から夜間の無人稼働を開始。生産性が約40%向上した。
独自の軽量ポリエステルニット「ピステックス」を採用するピストレは、生地とともにデザイン性が評価されているという。240校のうち、4割強の学校が採用した。全国的な水泳授業の復活によって、5月以降はスクール水着の販売も増加した。
今期は自社ブランドの「ビクトリー」とライセンスブランド「ヨネックス」を軸に新商品を投入する。SDGs(持続可能な開発目標)を見据えた、環境配慮型の素材を使った商品がベースで、ブランドのさらなる価値向上を目指す。
縫製のトンボ倉吉工房スポーツ館(鳥取県倉吉市)では前期に1ライン増設。これによって約2万枚のキャパシティーの拡大につながった。今期も1ライン並みの人員を確保する予定で、生産能力の増強を進める。
一方、生地や付属品など、原料費が高騰しているとともに、物流コストや工場での燃料費なども大幅に上がっている。これに対しては、素材の置き換えや経費の削減などを進め、全体的なコストダウンにつなげる。




