帝人フロンティア〈ベトナム〉/糸、生地、資材など拡販へ/縫製品以外の柱作る

2022年09月14日 (水曜日)

 帝人フロンティアのベトナム法人、帝人フロンティア〈ベトナム〉は、産業資材関連商材やミシン糸、生地の販売拡大に取り組むとともに、本業の縫製品事業では欧米向け拡大を狙う。

 同社の商況は、新型コロナウイルス禍の落ち込みから回復を見せているものの、大半を占める対日縫製品がまだ戻り切っていない。23春夏向けは「期待も込めて」回復し切ると読む。回復を見越し、縫製スペースの確保を急ぐ。

 一方、近年力を入れているのが、ミシン糸や生地、資材関連など縫製品OEM以外の商材の拡大していくこと。

 ミシン糸と生地はベトナムで調達し、ベトナムで販売。資材関連は輸入とベトナムで現地調達したものをベトナムで売る。4月には産業資材に精通する日本人スタッフを増員した。シューズ用の人工皮革などが柱に育ちつつあり、「(産業資材関連は)特に伸び代のある事業として拡大を狙っていく」。

 縫製品の欧米向け拡大もテーマ。以前から香港法人を窓口に取り組んでおり、今後は日本本社と香港、ベトナムの両法人の連携を強化し、拡大を狙う。対日とは繁忙シーズンが異なるため、工場の閑散期対策としても活用する。