帝人フロンティア/世界初の環境配慮型タイヤコード/RFフリー、再生ポリで

2022年09月15日 (木曜日)

 帝人フロンティアはこのほど人体や環境に影響を及ぼす可能性があるとされるレゾルシン・ホルムアルデヒド(RF)を含まない接着剤を用い、ゴム補強繊維にケミカルリサイクルポリエステルを使用した環境配慮型のタイヤコード(写真)を開発した。RFフリーの接着剤とケミカルリサイクルポリエステルを組み合わせたタイヤコードの製品化は世界初という。

 環境や安全に対する意識の高まりから、自動車を構成する重要部品であるタイヤでも環境に配慮した素材へのニーズが高まっているという。

 同社は2008年に世界初となるケミカルリサイクルポリエステルを使用するタイヤコードを、20年にはRFフリーの接着剤を開発するなどタイヤをはじめとするゴム製品用途向けに環境配慮型素材・製品の開発を進めてきた。

 このほど、これらの技術を融合しRFフリーの接着剤とケミカルリサイクルポリエステルによるタイヤコードを開発し、タイヤ製造プロセスにおける環境負荷低減を実現した。

 23年からこのタイヤコードの試験生産を開始し、30年には年間で20万トンの生産を目指す。13~15日に米国オハイオ州で開かれる北米最大級のタイヤ関連展示会・協議会「インターナショナルタイヤエキシビション&カンフェランス」に出展している。