TPLとTJT/業績は計画大幅超過へ/「環境配慮型合繊企業」目指す

2022年09月21日 (水曜日)

 帝人フロンティアグループのポリエステル長・短繊維製造販売タイ子会社、テイジン・ポリエステル〈タイランド〉(TPL)とテイジン〈タイランド〉(TJT)の業績が堅調に推移している。2022年度上半期(22年4~9月)業績は計画を大幅に超過達成するもようだ。引き続き「環境」をキーワードにした事業戦略を推進し「環境配慮型合繊企業」を目指す。

 上半期は、半導体不足や中国のロックダウン(都市封鎖)の影響でタイでの自動車生産台数が減少したことから自動車関連用途の一部で受注が鈍化したが、そのほかの産業資材用途や生活資材用途が堅調に推移した。このためTPL、TJTともに自家工場はフル操業が続いている。バーツ安による追い風もあった。

 こうした中、両社は「環境」をキーワードにした事業戦略を推進する。二酸化炭素・有害物質排出削減、再生エネルギー、リサイクルなどのカテゴリーに対して「迅速に経営資源の投入と投資を行い、『環境配慮型合繊企業』としてビジネス拡大を進める」(TPL、TJTの堀井哲也社長)。

 一方、課題だった原燃料高騰は8月に入ってからポリエステル原料などが落ち着きを取り戻しつつある。「原材料価格は国際相場で変動し続けるため、今後も随時適切な価格転嫁を実施する。その上で、原料相場の影響を抑えるために商材の差別化と新商材の継続的な市場投入を継続・強化する」と言う。