タイナムシリインターテックス/SDGs、ESGが基盤/欧米向けとタイ内需が回復
2022年09月26日 (月曜日)
帝人フロンティアグループの合繊織布・染色加工タイ子会社である、タイナムシリインターテックスはSDGs(持続可能な開発目標)達成への取り組みとESG(環境、社会、ガバナンス)経営を基盤とし、帝人フロンティアの素材グループにおけるASEAN生産・販売・開発拠点としての能力を強化する。そのために帝人フロンティアグループのタイ子会社や欧州拠点との連携を強める。
2022年度上半期(22年4~9月)は、欧米向けやタイ内需を中心に受注が回復し、新型コロナウイルス禍前の90%水準まで回復した。織布、染色加工ともにフル操業に近い状態にある。特に厚地織物や特殊ストレッチ織物が受注をリードした。このため上半期は計画通りに推移し、前年同期比増収増益となる見通しだ。
通期でも年度計画の達成を見込む。日本向けで数量回復も価格対応に苦慮するなど課題があるものの、欧米向けやタイ内需は引き続き受注回復傾向が続くとみる。課題である原燃料高騰に対しては価格転嫁を進める。独自のコスト削減策も実行する。染色加工を中心に工場稼働の平準化を推進し、調達ソースの見直しも実施する。
米中対立などを背景にグローバルアパレルなどが調達を中国からASEAN地域にシフトする動きを強めていることから、それら需要に対する供給能力を一段と強化する。潜在的なASEAN内需の掘り起こしに取り組む。
そのためにもSDGsとESGへの対応を経営基盤に置き、ASEAN地域における生産・販売・開発機能を強化する。ポリエステル長・短繊維製造のテイジン・ポリエステル〈タイランド〉や帝人フロンティアの欧米拠点との連携を強める。