マテリアル事業は営業損失/帝人

2022年11月08日 (火曜日)

 帝人の2022年4~9月期連結決算は売上高5104億円(前年同期比12・6%増)、営業利益142億円(54・8%減)、経常利益199億円(38・7%減)、純利益75億7500万円(64・9%減)だった。

 マテリアル事業は売上高2325億円(21・9%増)と大幅増収も営業損失44億5千万円(前年同期は32億7800万円の利益)の赤字となった。アラミド繊維は調達する消耗品の供給制約などで販売量が減少したが、前期にあった大型定修完了の効果や為替の影響で増収増益。炭素繊維も航空機向けの販売回復で増収増益だった。ただ、複合成形材料は米国での労働需給逼迫(ひっぱく)による生産性悪化と米国工場の一部で設備故障が発生したことで業績が低迷した。

 繊維・製品事業は売上高1584億円(18・7%増)、営業利益52億8200万円(47・8%増)だった。産業資材は水処理フィルター向けポリエステル短繊維、自動車関連部材、人工皮革が堅調。衣料繊維は欧米や中国へのテキスタイル・衣料品販売が好調だった。

 通期予想は連結売上高1兆500億円(13・4%増)、営業利益250億円(43・4%減)、経常利益290億円(41・6%減)、純利益160億円(30・9%減)に下方修正した。