帝人グループ/北陸とリサイクルで取り組み/3年ぶり素材展

2022年11月16日 (水曜日)

 帝人グループは14日、北陸産地との取り組み拡大に向けて素材開発状況を紹介する「帝人グループ素材フォーラム」を金沢市内で開いた。2019年以来3年ぶりの開催となる。新型コロナウイルス感染防止対策として参加人数は従来の半分ほどに制限したが、産地企業108人(76社)、帝人グループ39人の計147人が参加した。

 ポリエステル繊維、アラミド繊維、炭素繊維を中心に、北陸産地との取り組みを強化していく考え。これまでは「帝人グループの開発素材と産地の技術を融合した高度な開発」を進めてきた。今後は高機能テキスタイルを中心とした開発に加え、サステイナビリティーでの取り組みも重視する。帝人フロンティアの平田恭成代表取締役社長執行役員は、「リサイクルの面から北陸との取り組みを考えていかなければならない」とし、循環型リサイクルの仕組みを構築していく上で、産地企業の役割も重要になるとの考えを示した。

 アラミド繊維、炭素繊維もリサイクルの取り組みを強化する。帝人の小川英次取締役常務執行役員マテリアル事業統轄は、「アラミド繊維、炭素繊維ともリサイクルの取り組みを積極的に進めていく。そのためには加工メーカーや最終ユーザーとの連携も重要」とした。

 北陸産地との取引額は、新型コロナウイルス禍の影響で20%ほど落ちたが、今期(23年3月期)は回復。衣料用途が堅調に推移し、自動車など産業資材用途も回復している。