カケン/消毒液の抗ウイルス性試験/コロナやネコカリシに対応

2023年03月16日 (木曜日)

 カケンテストセンター(カケン)は、硬質表面に対する消毒液の抗ウイルス性試験を開始した。米ASTMインターナショナル(旧米国材料試験協会)が発行する評価方法を用い、テーブルやキッチンなどに付着した汚れに消毒液を吹き掛けてウイルスが減少しているかを調べる。新型コロナ、ネコカリシ、A型インフルエンザに対応する。

 カケンは、繊維製品や非繊維製品に対して、コロナを含む抗ウイルス性試験を行っているが、消毒液などの液体でも抗ウイルス性能を評価したいというニーズがあった。このほど準備が整ったため試験受託を開始した。

 評価方法は、化学物質の殺菌、殺ウイルス、殺菌、抗酸菌および殺胞子活性を決定するための標準的な定量的ディスクキャリア試験方法である「ASTM E2197」。国際的にもよく利用されていると言う。

 実際の試験では、直径1センチのステンレス鋼製ディスクに汚れ成分を含むウイルス液を接種して乾燥。乾燥後に消毒液を50マイクロリットル滴下し、室温で使用状況の時間に応じて放置。その後、残存ウイルスを洗い出し、プラーク法によってウイルス力価を測定する。結果は対数減少値として出る。