ふとん地製造卸/保温性高める生地・中材提案/光熱費や羽毛価格増に対応
2023年03月23日 (木曜日)
ふとん地製造卸は、23秋冬向けで保温力を高める生地や中材の提案を強める。羽毛量を減らしても保温力を保ち、光熱費の値上がりや羽毛原料の高止まりに対応する。
蔭山(大阪市中央区)は22秋冬向けで、83デシテックス、288フィラメントのハイカウントマイクロファイバーとレーヨンを使用した吸湿発熱性を高めた羽毛ふとん“側”(中わたを入れる前の半製品)「ファインマイクロRA―1」を提案。同社の従来品(ポリエステル×ポリエステル・綿の交織)の羽毛ふとん地との比較試験(ボーケン規格吸湿発熱性試験)では2℃高く、好評で備蓄品が完売したことから、23秋冬では、「サーモウォーム」シリーズとして品ぞろえを拡充する。
同シリーズにはファインマイクロRA―1のほか、体から放出される遠赤外線を蓄熱して保温する炭素系素材のグラフェンを使用した羽毛ふとん側、宇宙服にも使われている断熱素材「エアロゲル」使った特殊仕様の羽毛ふとん側・中材、アルミ使用の別注タイプの羽毛ふとん側「メタル」を新たに加えた。
丸ホームテキスタイル(同)は、ポリエステル×ポリエステル・綿の交織にアルミ蒸着加工した「サーモマジック」を提案する。体から放出された遠赤外線を反射して温め、就寝時に5分で従来生地と比べて約5℃高まると言う。
サーモマジックの側を使うことで羽毛充てん量を0・5キロにしても、従来の羽毛1キロの羽毛ふとんと比べて保温性が約40%アップすると訴求する。