東レと筑波大/スマートウエアで長期心電図測定/心房細動検出率が向上

2023年04月03日 (月曜日)

 東レと筑波大学医学医療系町野毅講師らの研究グループは、カテーテルによる心房細動治療後の再発を検出するための診断ツールとして、繊維技術を使用したドライ電極を備えた医療用スマートウエア(着衣型心電計)による2週間の心電図測定を実施し、臨床的な有用性を検証した。

 初回のカテーテルアブレーション治療を受けた67人の被験者を対象に心房細動の検出率を比較。標準的な24時間ホルタ心電図検査では4人の心房細動の再発を認めたのに対し、スマートウエアによる2週間の心電図検査では12人で心房細動の再発が認められた。

 平均連続検査時間として14日間を達成しつつ、電極を皮膚に貼り付ける必要のないウエアラブルなドライ繊維電極を用いた長時間の心電図検査が可能になった。同時に従来のホルタ心電図と比較して、統計的優位差を持って3倍高く心房細動の再発を検出できるという臨床優位性を実証した。