クラレ「ランドセルは海を越えて」/ランドセル発送作業に200人/高梨選手や親子連れも
2023年04月11日 (火曜日)
使用後のランドセルに学用品を詰めてアフガニスタンに贈る社会貢献活動「ランドセルは海を越えて」を実施しているクラレは、全国から届いたランドセルの開梱(かいこん)・検品・箱詰め作業を東京都内の倉庫でこのほど行った。川原仁社長やスキージャンプの髙梨沙羅選手をはじめ、同社グループ社員約200人がボランティアで参加した。
活動は、「小学校の思い出が詰まったランドセルを何かに役立てたい」という声をきっかけに2004年に始まった。今年で20回を数え、これまでに約15万個のランドセルがアフガニスタンの子供たちに届けられた。新型コロナウイルス禍で社員のボランティアの参加は中止し、19年以来の復活だった。
川原社長は「贈られたランドセルを背負った子供たちの笑顔や勉強する姿を思い浮かべて作業している」とし、「地味に長く続けているのがクラレらしい」と語った。今回で2回目の参加という髙梨選手は「ランドセルを使うアフガニスタンの子供の喜ぶ顔が浮かぶ。そのお手伝いができるのがうれしい」と話した。
家族で参加するボランティアも見られた。中学1年生の西山葵さんは小学生の頃に授業でクラレの取り組みを習い、「参加したいと思った。来年はランドセルを寄付する」と語った。母親がクラレに勤める伊藤優恵花さんはランドセルを寄付したことがあり、「このような輪がもっと広がってほしい」と話した。