帝人/炭素繊維複合材料が米の認証取得/織布状と積層板状で
2023年04月18日 (火曜日)
帝人の炭素繊維「テナックス」を使った織布状と積層板状の炭素繊維強化熱可塑性複合材料(CFRTP)が、米国の大学が運営する民間認証機関であるNCAMPの認証を受けた。航空機メーカーなどは、自社で個別の材料認定作業を行うことなく、NCAMPのデータベースを活用することで政府機関の認定を取得できる。
NCAMPは、カンザス州のウィチタ州立大学が運営し、NCAMPに認証されたプロセスで開発された複合材料の仕様や設計値は、米国連邦航空局(FAA)や欧州航空安全局(EASA)、ブラジルの国家民間航空機局(ANAC)に認められている。
今回、熱可塑性複合材料織布「テナックスTPWF」と熱可塑性樹脂積層板「テナックスTPCL」が認証を取得した。いずれも耐熱性や耐衝撃性、耐疲労性に優れているのが特徴だ。帝人によると、織布状と積層板状のCFRTPの同認証取得は世界初という。
両材料の機械特性や成形性に関する情報は、「アニフォーム」ソフトウェアに登録されている。同ソフトウェアは、オランダのアニフォーム・エンジニアリング社が開発した高機能材料の成形性を検証するためのシステムで、航空宇宙業界から高い信用を得ている。