道下鉄工/海外中心に販売拡大/価格と品質マッチ
2023年05月19日 (金曜日)
タフトカーペット機など製造の道下鉄工(堺市)が、海外を中心に販売台数を拡大する。新型コロナウイルス禍でも受注は落ちず5~6年前まで年間約8台だった納入台数は、2022年には3倍強の約26~27台まで増えた。
同社製タフトカーペット機(人工芝製造機も含む)は「ちょうどよい機械という点が特徴」と道下健二専務は言う。大手の欧米製よりも安価で中国製よりも高価だが、高速生産でも壊れにくく「価格と品質がマッチしている」点が評価されていると分析する。
海外販売が主力で、中国をメインに19年からはインドやタイへの輸出も伸びる。「口コミにより広がっている。問い合わせも増えている」と言う。
海外は欧米での知名度向上の一環として、6月8~14日、イタリア・ミラノで開催される「ITMA2023」に初出展する。1月には、ドイツ・ハノーバーで開催されたドモテックスにも出展した。
ITMA2023では実機は置かず、パネル展示やパンフレットの配布、ビデオ放映を通じて認知度向上に取り組む。
特にリニアモーターにより超高速で動き、高精度で位置決めができるニードルバーによる柄出し装置や、糸を1本ずつ制御する糸送り装置「ICY」装置を搭載したタフトカーペット機を訴求する。リニアモーターによる柄出し装置は日本、中国、欧州連合(EU)、米国で特許を取得する。
同社は1948年創業。精密部品の加工技術を生かして、98年にタフトカーペット機製造に参入した。