ファーベスト/「光電子」生地の品ぞろえ拡充/サステ対応も開発進める
2023年05月23日 (火曜日)
長谷虎紡績グループのファーベスト(東京都中央区)は、高純度微粒子セラミックスを練り込んだ機能繊維「光電子」を使った生地「efe」(エフェ)の品ぞろえを拡充している。綿・レーヨンの丸胴テレコなどを商品化し、一部は備蓄販売を行う。サステイナビリティーに対応する生地の開発も進めている。
光電子は、遠赤外線効果による保温機能などの特徴を持つ。この機能を、女性の悩みに先進的な技術を用いた製品やサービスで対応するフェムテック・フェムケア分野で生かすために立ち上げたのが生地ブランドのエフェだ。生地は丸編み地を中心にラインアップし、協力工場で編み立てる。
エフェの披露を兼ねた単独展示会を21年12月に初めて開催し、今月中旬に2回目の単独展示会を東京都内で開催した。約1年半の間に生地の開発に取り組み、展示会ではその成果を紹介するとともに、エフェの世界観や今後の目標なども顧客に説明した。
生地は、スポーツテイストや速乾性を加味したポリエステルベア天竺、「テンセル」リヨセルのフライス、柔らかなタッチが特徴の綿・レーヨンベア天竺などを開発。綿・レーヨンでは丸胴のテレコを作った。一部の生地は、黒とグレーの2色を備蓄して一反から販売する。
サステイナビリティーに対応した商品も求められるとし、オーガニックコットン混などを取りそろえる。そのほか、バイオワークスのポリ乳酸(PLA)繊維「プラックスファイバー」に光電子を練り込んだ素材も開発中で、染色性などで改良を加えている。
エフェは、徐々に広がりを見せており、「6月にもエフェを使ったマタニティー向けインナーが顧客を通じて販売される」と言う。7月にイタリア・ミラノで開催される服地見本市「ミラノ・ウニカ2024秋冬」に初出展し、エフェも紹介する予定。




