再生に向かう商社繊維事業 22年度決算から(4)/利益確保に課題残る/クラレトレーディング/ユニチカトレーディング/GSIクレオス

2023年06月08日 (木曜日)

〈スポーツ用途好調/クラレトレーディング〉

 クラレトレーディングの2022年12月期連結決算は取扱高1438億円(前期比0・1%減)、売上収益588億円(8・7%増)、営業利益51億1400万円(5・4%増)、経常利益52億1100万円(5・0%増)、純利益36億5800万円(7・6%増)だった(当期から「収益認識に関する会計基準」適用のため、旧基準の売上高に相当する金額を「取扱高」、当該基準適用後の売上高に相当する金額を「売上収益」として記載)。

 繊維事業は取扱高455億円(10・2%増)、営業利益21億5700万円(26・5%増)だった。衣料分野は増収増益。スポーツ用途が好調で増収増益となり、ユニフォームはワーキングが苦戦し減益だった。原糸は不採算分野から撤退し、採算が改善した。資材分野も増収増益。メディカルは原料高で採算が悪化したが、そのほかの用途が堅調。人工皮革「クラリーノ」はスポーツ靴・手袋用途が好調に推移し、増収増益だった。

 今期は取扱高1530億円、売上収益630億円、営業利益52億円、経常利益52億円、純利益35億円を見込む。

〈価格改定で補いきれず/ユニチカトレーディング〉

 ユニチカトレーディングの23年3月期連結決算は売上高286億円(前期比16・3%増)、営業損失11億円(前期は4億円の損失)、経常損失11億円(同3億円の損失)、純損失9億円(同2億円の損失)だった。

 衣料分野は増収ながら減益だった。ユニフォームや婦人服素材は販売が回復し、価格改定もあって売上高が増加した。しかし、輸入コストなどサプライチェーン各過程のコスト上昇が大きく、価格改定で補いきれずに営業損失が拡大した。産資分野も減収減益だった。

 今期は売上高289億円、営業損失7億円、経常損失7億円、純損失5億円を見込む。

〈ファイバーなど増収増益/GSIクレオス〉

 GSIクレオスの23年3月期連結業績は、売上高1310億円(前期比17・2%増)、営業利益18億2900万円(8・9%減)、経常利益17億8700万円(5・1%減)、純利益17億6900万円(8・0%増)だった。貸倒引当金繰入額等を計上したことから営業減益となった。

 繊維事業は、売上高987億円(18・6%増)、営業利益5億1400万円で増収減益(26・1%減)。ファイバーは、アジアでインナー用機能糸・生地の取引回復などで増収増益。アウターは、OEM・ODM取引や欧米アパレル向け生地輸出が順調で増収増益を確保した。インナーは、原材料価格高騰などで増収ながら赤字転落を強いられた。

 今年度(24年3月期)は売上高1370億円、営業利益28億円、経常利益28億円、純利益19億5千万円を予想。海外を中心に成長市場の需要を取り込む。