三起商行/海外で出店ラッシュ/超高級ライン堅調
2023年06月29日 (木曜日)
三起商行は「ミキハウス」で海外での出店を加速している。昨年12月にシンガポールのマリーナベイサンズに東南アジア初の旗艦店をオープン。今年に入って台湾に出店、中国の長春、上海に相次いで進出を予定する。海外売り上げ(海外店売り上げと日本国内でのインバウンド購入額の合計)は2023年2月期で既に60%を占めており、「今期はさらに増える」(千田弘志グローバル事業部長)との手応えを示す。
マリーナベイサンズ店は事前に広報宣伝をしなかったにもかかわらず、「当初の想定を50%以上、上回る勢いの来店客」と話す。
今年は3月に台湾・台北に、6月に台中に出店。7月に中国の長春、8月には上海に出店の予定で、中国本土の店舗数は59となる。「今期は少なくともあと10店舗増やす」
製品の価格は関税や物流費がかかるため、日本国内に比べ30~50%割高となる。にもかかわらず好調な売り上げが続くのは、「一つ一つ丁寧に作ったものを丁寧に売ってきたビジネスモデルに対する顧客からの信頼があるため」とみている。
今後は「思った以上にニーズが強い」という「ゴールドレーベル」の商品ライン拡充に取り組む。ゴールドレーベルは主に海外の富裕層をターゲットに希少性の高い海島綿やカシミヤなどで商品化した超高級ライン。セーターで19万円超、ブランケットで33万円超などとなっている。
同社は来年、30人前後の新卒採用を計画しており。その半分を外国人が占める見通し。現在、グローバル事業部には5人の中国人スタッフが配属されている。