倉敷アイビースクエア/デニムと音楽の融合イベント/地元企業がデニム衣装を提供

2023年07月11日 (火曜日)

 クラボウグループの複合観光施設、倉敷アイビースクエア(岡山県倉敷市)は8、9日、同社創立50周年と多目的文化施設「愛美赤煉瓦(れんが)館」のリニューアルオープンを記念したイベント「アカレンガミュージックデイ2023」を開いた。ジーンズ製造卸のビッグジョン(同)、ベティスミス(同)、縫製の青木被服(同井原市)などがデニム製の衣装を提供。来場者はデニム衣装をまとったアーティストの音楽ライブを楽しんだ。

 倉敷アイビースクエア内にあった大原美術館・児島虎次郎記念館をリニューアルしてできた愛美赤煉瓦館で開かれた。1日目は地元のミュージカルシンガーやアカペラグループなどが出演。ステージ衣装をビッグジョンと青木被服が担当した。

 ゲストライブとして、歌手の木山裕策さんが、青木被服の青木俊樹専務がデザインした、ダメージが入ったデニムジャケット、ジーンズを着用して登場。カバー曲や自身の代表曲「ホーム」を披露した。シンガーソングライターの植村花菜さんも同社が展開するブランド「ファガッセン」の衣装で、代表曲「トイレの神様」などを弾き語りで歌った。

 アパレルOEMのアイムス(倉敷市)が手掛けるカジュアルブランド、「エッジオブライン」によるファッションショーも実施。モデルのほか、デニムの好きな学生や会社員らが同ブランドの衣服でランウエーを歩いた。

 2日目は歌手の矢井田瞳さんをメインステージに、サックスプレーヤーやバイオリニスト、地元大学のアカペラサークルが音楽を披露した。

 矢井田さんは前日、ベティスミスが運営するジーンズの博物館「ジーンズミュージアム」を訪れたと言い、“ベティちゃん”のワンポイントが袖に入ったデニムのワンピースを着用。ヒット曲、「マイ・スウィート・ダーリン」など7曲を熱唱した。

 倉敷市から訪れた女性は「デニムでさまざまな表現ができることに驚いた」と話した。

〈県内企業招き前夜祭〉

 倉敷アイビースクエアはアカレンガミュージックデイ2023に先立ち、7日、前夜祭を開いた。県内企業経営者ら約130人が参加。新しくオープンした愛美赤煉瓦館で交流を深めた。

 倉敷アイビースクエアは倉敷紡績所(現クラボウ)の本社工場を再開発した文化施設。藤原秀則社長が50年を振り返り、「これからも守るべきものを守り、時代のニーズに対して敏感に変化していくアイビースクエアであり続ける」とあいさつした。

 クラボウの藤田晴哉社長は「地域社会と共生し新たな価値を生み出すことに成功したアイビースクエアはサステイナブルの取り組みそのもの」として、「50年、100年先も同市やアイビースクエアがサステイナブルであり続けるために全面的に支援していく」と話した。

 この日は、元マツダ副社長の藤原清志氏による、岡山県の発展をテーマとした記念講演も行われた。