ごえんぼう

2023年08月02日 (水曜日)

 取材先3件連続で「バングラデシュが拡大対象」と同じ方針を聞いた。いずれも活路は、対欧米だ▼ということでバングラデシュについて少し勉強し直してみた。首都はダッカ。モナコやシンガポールなどの都市国家を除けば人口密度が世界一。アジアの最貧国に属し、人口の多さ、人件費の安さを狙って多国籍製造業の進出が後を絶たない▼日本の商社も注目し、事務所など拠点を置く。ただ、幾つかの商社で聞いたのが、「赴任を希望する社員がいない……」という現実。同じアジアでも上海やバンコク、ホーチミンには日本人も多く住んでおり、食事にも困らないが、バングラデシュは違う。「住む」という点でハードルはまだまだ高い▼ある副資材商社は、妻が日本人のバングラデシュ人と現地で雇用契約を結び、欧米向け縫製工場の開拓に成功した。事業拡大には人材確保が必須。皆が忌避するバングラデシュであればなおさらだ。