スタイレム瀧定大阪とカジグループ/高付加価値生地拡販へ協業/婦人中心に海外も視野

2023年09月15日 (金曜日)

 スタイレム瀧定大阪(大阪市浪速区)とカジグループ(金沢市)は、高付加価値生地の展開で協業する。カジグループの生地「KAJIF」(カジフ)にスタイレム瀧定大阪が独自のアレンジを加え、婦人ファッション分野を中心に提案する。生地備蓄も行うなど、カジフが対応できていなかった分野や機能を補完し、拡販につなげる。

 カジフは、合成繊維の新たな価値を石川県(北陸産地)から発信するために立ち上がった生地ブランド。フリーカットの「カッタブル」、軽さを追求した「アルティメットライト」、ハリとコシが特徴の「コンパクション」、心地よい伸縮性を付与した「ストレッチプレジャー」などのカテゴリーを設けている。

 今回の協業では、カッタブルとアルティメットライト、コンパクション、ストレッチプレジャーの生地を展開する。カジグループの仮撚り加工や製織・編成の技術をベースに、リサイクル糸やサステイナブル素材を組み合わせるなど、スタイレム瀧定大阪がアレンジを加えて独自性を高める。

 協業で生み出した生地は「KAJIF in collaboration with STYLEM」(カジフ イン コラボレーション ウィズ スタイレム)の名称を付け、タグも作った。スタイレム瀧定大阪の生地備蓄機能を生かし、小ロット・短納期対応を可能にする。

 カジフが主力とするスポーツ・アウトドア、紳士分野ではなく、婦人ファッション分野に積極提案する。生地販売だけでなく、スタイレム瀧定大阪のガーメント部隊と連携による製品での展開も推進する。国内のほか、スタイレム瀧定大阪の販路を生かして海外市場にも進出する。

 国内では、今日15日まで同社東京オフィスで展示会を開催中。海外では、10月に同社の韓国法人が開催する同国での展示会でデビュー。2024年には国際展示会「ミラノ・ウニカ」「プルミエール・ヴィジョン」「インターテキスタイル上海」などで紹介する。