クラボウインターナショナル/新規ビジネス開拓が進展/各所で新たな取り組み
2023年09月21日 (木曜日)
クラボウインターナショナルは専任スタッフも配して新規ビジネス開拓を推進しており、ベトナム縫製の高度化や、顧客と一体となった新商品開発など成果が発現している。今後も適地生産や新商品開発、顧客との新たな取り組みなどを積極化させる。
同社は2021年から、専任スタッフを置いて新規ビジネスの開拓作業を続けている。SNS、SDGs(持続可能な開発目標)、トレーサビリティー、チャイナ・プラスワン、付加価値化、独自性などをキーワードに、新たな商流を生み出し、顧客と一体で新商品を開発していくことがテーマ。その成果が具体的に表れ始めた。
例えば、以前から同社はベトナム縫製を請け負ってきたが、チャイナ・プラスワンの流れがここに来て強まっていることを受け、ベトナム縫製の高度化を進めた。これまでは中・大ロットの縫製地として同国を位置付けていたが、小・中ロットに切り替える。「中国とのセット提案がポイント」とし、リスク分散として中国にプラスアルファする形でベトナム縫製を深掘りする。既にこの新たな取り組みに関して3~4社との協業がスタートしている。ベトナムでまず量産を始め、期中の追加生産を中国で行うといったスキームだ。
商品開発の面でも、カジュアル、ユニフォームなど各所で進展が見られるという。オーガニックコットンや再生ポリエステルといったサステイナブル関連商材の総称ブランド「エコロジック」を軸に、「素材メーカー系商社として原料からこだわった付加価値提案ができるようになっており、顧客の信頼を得られていると実感している」(西澤厚彦社長)。素材メーカー系商社を標ぼうし日本と海外の各拠点で社員研修に努めてきた結果でもある。
既存ビジネスの収益力向上も重点施策の一つに掲げており、効率化を観点に日本、中国、ベトナム、インドネシア、バングラデシュなどで調達体制の再構築を進める。