トンボ・ヘルスケア本部/メディカル好調もケア苦戦/6月期は微減収

2023年09月28日 (木曜日)

 トンボのヘルスケア本部の2023年6月期売上高は前期比3・2%減の23億9千万円となった。メディカル向けユニフォームや患者向けニット病衣の販売が好調、ケア(介護)向けユニフォームの販売が苦戦した。

 メディカル向けでは、病院での安定した買い替え需要があった。18年から展開するライセンスブランドの「ヨネックス」の白衣が、認知度が向上してきたことで販売が堅調に推移した。また、新型コロナウイルス禍での病院・介護施設による面会謝絶の継続によって、入院セットレンタル市場が活況となり、患者向けニット病衣の売り上げが増加した。

 一方、ケア向けユニフォームは、介護施設が物価や人件費上昇などを受け、経営状況が悪化したことなどが影響し、販売が苦戦した。

 商品面では、介護医療スタッフ向けユニフォームや高齢者向けウエアなどをそろえる「キラク」ブランドの「ジアシリーズ」の販売が好調。21年から販売する同シリーズは、漂白剤や消毒液による色落ちに耐え、奇麗な状態を長く維持できることがユーザーから評価されている。

 今期は展示会への出展を増やし、エンドユーザーへのアピールに力を入れる。現場のニーズを拾いながら、商品開発も強化する。新商品として、同社が昨年業務提携、ライセンス契約を結んだファッションブランド「ミナ ペルホネン」とコラボレーションした介護、看護向けユニフォームを来月打ち出す。

 ヨネックスでも、工業洗濯に対応した特殊プリントのスクラブや、アースカラーのユニフォームなど商品を拡充しながら提案する。