クラボウ・ユニフォーム/合繊使いで“感性くすぐる”/綿紡績ならではの素材感
2023年10月18日 (水曜日)
クラボウは、ユニフォーム向けに合繊素材を拡充している。後加工難燃「プロバン」ではポリエステル混やナイロン混を投入。売れ筋のストレッチ素材「バンジーテック」では初めてポリエステル100%素材を打ち出す。綿タッチといった合繊メーカーには表現できない綿紡績ならではの素材感によって“感性をくすぐる”商品を多数開発した。
高い防炎性能と洗濯耐久性を持つプロバンは徳島工場(徳島県阿南市)に加工設備を設置し、4月から本生産に乗り出した。これまでは綿100%素材が中心だったが、さらに強力なポリエステル混やナイロン混を開発。耐スパッタ(火の粉)性能の高さとともに耐摩耗性などハードな作業現場へも訴求できる。モダクリル繊維「プロテックス」と綿を混紡した素材難燃「ブレバノ」とともに、アウトドアなど一般ユースでも広がる難燃素材を必要とする市場を深耕する。
電気・電子技術分野の国際規格であるIEC(国際電気標準会議)に対応した高制電素材「エレアース」では、ポリエステル100%のニット素材を開発。夏場に需要が増えているポロシャツ用途へも提案できる。
ポリエステル・綿混が中心だったバンジーテックでは、ポリエステル100%素材を開発。徳島工場で加工し綿ライクでマットな質感に仕上げた。同素材ではこれまで企業別注向けに1社で10万メートル以上決まるなど販売が堅調。綿100%ストレッチ「バンジーコットン」や高通気・軽量「ジェットエアー」とともに「定番商品で安定して受注を受けているものが、別注にも決まり始め、好循環になっている」(絹本良和ユニフォーム部長)。
環境配慮にも力を入れ、裁断片などを独自の開繊・反毛技術で再資源化する「ループラス」をユニフォームへも広げる。今日18日から20日まで大阪本社でユニフォーム素材や課題解決型製品サービスの展示会を開催。東京では31日~11月2日に東京美術倶楽部ビル(港区)で開催を予定する。