繊維ニュース

JFW―JC/機能性高め用途開拓

2023年11月01日 (水曜日)

 今回のJFW―JCは、独自の加工を施すなど、先進的な原料を使用することで、機能性を高めて用途の開拓につなげようとする展示が目に付いた。

 台湾の繊維産業連合会である紡拓会の会員企業は、台湾で認知度を高めている商材を日本に向けて提案する。テキスタイルメーカーのエベレスト繊維(宏遠興業)は、工場の排出ガスを再利用する「カーボンキャプチャーポリエステル・バイオ3」を打ち出す。原料サプライヤーの誠佳科紡は、カキの貝殻を再利用した繊維のブランド「シーウール」を紹介する。

 川田ニッティンググループ(川田ニット/ケーシーアイ・ワープニット)は、トリコット(経編み)メーカーのファクトリーブランドとして提案する「トコシエ」についてワーキング分野での展開を図る。機能性を持たせたカジュアル風オフィスウエア「オフィスワーク」と、紫外線カットや体温調節などの機能素材を取り入れたユニフォーム「アクティブワーク」の2軸でアピールする。

 丹後織物工業組合の丸仙は丹後ちりめんに防縮加工を施し、風呂敷が中心だった用途をアパレルや寝具にまで広げた。生糸1本から一貫して自社生産する体制も訴求する。

 伊勢崎織物工業組合の下城(シロテックス)は、地元群馬県伊勢崎市の伝統の絣(かすり)織物「銘仙」を、化学繊維で復刻した「MISEN」シリーズを出品している。帝人フロンティアの「エコペット」や伊藤忠商事の「レニュー」といった再生ポリエステル繊維を活用している点も訴求する。