ユニフォームの 未来はいかに  A+A2023 (7)

2023年11月15日 (水曜日)

“日本らしさ”こそ大きな強み

 A+Aに出展する日本企業の中でも手袋メーカーは常連だ。11回の出展を誇る東和コーポレーション(福岡県久留米市)は40カ国以上に輸出実績を持つ。今展ではテーマを「サステナビリティ」とし、環境配慮型の商品を披露した。

 その一つが滑り止め技術の「ナノフィニッシュ」だ。ゴムに空いた無数の細かい穴が吸盤のような役目をし、高いグリップ力を発揮する。VOC(揮発性有機化合物)フリーで、生産工程による環境負荷を低減。手袋のナイロン部分にもリサイクルナイロンを90%以上使用する。本田卓也貿易課長は「品質の良さに来場者から驚きの声があった」と話す。

 「A+Aは販路開拓に大きな効果がある」と話すのはハンボ(東京都新宿区)の國本浩嗣社長。同社もテーマを「SDGs」(持続可能な開発目標)とし、ゴムの一部に天然ゴム、糸にトウモロコシ由来の繊維を採用する生分解性を持つ手袋などを展示した。また、炭素系超高分子技術を応用したポリエチレン繊維「メタルキュー」を採用した手袋など、高機能商品もアピールした。

 ショーワグローブ(兵庫県姫路市)は「柔らかさと強さを両方兼ね備える」(星野達也社長)耐切創手袋のほか、生分解性ニトリル技術の「エコ・ベスト・テクノロジー」搭載の環境に優しい手袋を出展した。

 デモ品を使いながら手袋の機能性を分かりやすく伝えたのはアトム(広島県竹原市)。「配合技術によって、マイナス20℃の環境下でも硬くならない」(森下哲樹営業部海外営業課長)ニトリル手袋を、来場者に手に取ってもらいながら訴求した。

 機械メーカーとして手袋編み機を提案したのは島精機製作所だ。生産性を高めた次世代パイル編み機「SPG―R」とともに、手袋の指の一部をなくしたり、細くするなど、さまざまな編み方ができる次世代多機能型編み機「SFG―R」も参考出品した。

 欧州の有力なユニフォーム、素材メーカーなどが多数出展するA+Aは海外販路を広げる上で最適な展示会。今展でも販路開拓を目指し、初出展の日本企業が数社あった。

 安全衛生関連用品・機材を製造販売するミドリ安全(東京都渋谷区)は、欧州ではまだ認知度の低い電動ファン(EF)付きウエアを披露した。今回展示したのは、日本国内では初となる、爆発や火災リスクの高い防爆エリアでも使用可能なEFウエア「クールファンEP」。欧州でも温暖化が進んでいることから、「EFウエアは今後需要が出てくる」とみる。

 「ワークウエア分野は今後伸びる素地がある」として出展したのは、服飾資材国内大手のSHINDO(福井県あわら市)。ワーク向けに特化した商材をそろえた。ニットゴムに使われる素材としてポリウレタンや生ゴムなどが主流の中、シリコーン糸を採用したものを展示した。ワークの厳しい環境下でも劣化しにくく、オートクレーブ(高圧蒸気滅菌器)にも対応する。

 興和は帯電防止機能を持つ防塵(ぼうじん)服を見せた。また、和紙糸使いの生地を使った製品も展示。「関心を持った来場者の半分ほどは生地で欲しいとの声もあった」。新たな市場を切り開く上で“日本らしさ”こそ大切な強みになってくる。