繊維ニュース

4~9月期業績/東洋紡

2023年11月16日 (木曜日)

〈微減収、大幅減益/東洋紡〉

 東洋紡の連結決算は売上高1994億円(前年同期比0・8%減)、営業利益23億6100万円(70・1%減)、経常利益10億3800万円(84.7%減)、純利益20億1100万円(81・7%減)だった(短信既報)。フィルム事業やライフサイエンス事業が大幅減益となった影響が大きかった。

 環境・機能材事業は売上高525億円(5・8%減)、営業利益3億7千万円(82・6%減)だった。樹脂・ケミカルは自動車用途の販売が回復したが、工業用接着剤が中国向けで低迷。光機能材料も北米向けが振るわなかった。環境・ファイバーは高機能ファイバーの「ツヌーガ」の販売回復が遅れた。不織布マテリアルは衛材や土木用途で販売量が減少し、原燃料高騰の影響も大きく受けた。

 機能繊維・商事事業は売上高456億円(0・7%増)、営業損失8億5400万円(前年同期は11億2700万円の損失)。エアバッグ基布は自動車生産台数回復による販売増加と価格改定の効果で収益性が改善。衣料繊維は不採算品からの撤退と価格改定が進んだことで採算が改善した。このため衣料繊維事業子会社である東洋紡せんいは単体業績で営業黒字に浮上した。

 通期業績予想は連結売上高4100億円(2・5%増)、営業利益100億円(0・6%減)、経常利益60億円(9・0%減)、純利益10億円(前期は6億5500万円の損失)に下方修正した。