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不採算事業撤退で黒字化/東洋紡せんい

2023年11月16日 (木曜日)

 東洋紡せんいの単体決算は売上高127億円(前年同期比2・1%減)、営業利益4500(前年同期は2億4600万円の損失)、経常利益2億5900万円(同1億2300万円の損失)だった。原燃料高騰や円安で価格改定や不採算事業からの撤退を進め、四半期決算としては5期ぶりに黒字浮上した。

 スポーツ事業は差別化生地が好調も不採算の製品OEMを縮小したことで減収減益となり、一部製品で価格改定が遅れたことで黒字化には至らなかった。マテリアル事業は調達改革の効果があったが、一部商権の消失で減収増益だった。

 ユニフォーム事業は市況回復で販売数量が増加したことで増収増益。ただ、一部製品の価格改定が遅れていることで黒字化には至らなかった。スクール事業は学生服地、学販シャツ地ともにニット化の流れが追い風となって増収増益。輸出織物事業は円安の追い風があったが、原燃料高騰の影響で増収減益だった。

 通期は売上高300億円、営業利益3億円、経常利益3億円を見込む。