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伊藤忠商事「THE CKB X」/BtoB越境EC開始/中国の商品を円滑に調達

2023年11月17日 (金曜日)

 伊藤忠商事は、日本の大手小売企業を対象に、中国国内で流通している商品を円滑に調達できるBtoB越境電子商取引(EC)サービス「THE CKB X」を開始する。同社は9月に子会社の伊藤忠繊維貿易〈中国〉(上海市)を通じ、中国で杭州史尼芙科技(SNIFF、浙江省杭州市)との合弁会社、浙江伊藤尼扶供応鏈(ITONIFF、浙江省杭州市)を設立しており、ITONIFFが実務を担う。

 SNIFFは2015年から、主に日本のECモール出店者に向けて、中国のECモールで流通しているアパレル製品、生活雑貨などが小ロット・多品種で調達できるBtoB越境ECサービス「THE 直行便」を提供している。同サービスでは40億点に及ぶ商品群を取り扱い、検品や補修などの品質管理、国際輸送や倉庫保管などの貿易関連業務まで、商品調達に必須な業務を一気通貫で手掛ける。有料会員は4万社を超える。

 THE CKB Xは、THE 直行便を日本の大手小売企業向けにカスタマイズしたサービス。企業が持つ調達システムとの連携、UI(ユーザーインターフェース)の改善、専属サポートチームの設置など、円滑な商品調達に向けたきめ細やかな対応を打ち出す。

 SNIFFは中国・アリババグループと中国最大級のBtoBECモール「1688.com」に関する日本市場向け戦略的パートナーシップ契約を締結している。こうした連携を通じた人工知能(AI)の活用により、日本市場のニーズに適したサプライヤーや商品の絞り込み、商品レコメンド機能の使用も可能になる。

 既に、ドン・キホーテでの導入が決定しており、アパレル製品や生活雑貨などの商品調達に活用される予定。