東京市場対応を強化/伊藤忠・加藤副社長ら繊維首脳
2002年04月22日 (月曜日)
「ストラネス」メンズも投入
伊藤忠商事の加藤誠副社長・繊維カンパニープレジデントら繊維首脳は19日、東京本社で会見し、東京市場強化のため営業だけでなく経理や物流、受け渡しのスタッフも東京にシフトし、「素材から一貫のモノ作り機能と、保持するブランドやショップで東京の顧客に対応する」(加藤副社長)と強調した。
加藤副社長は「東京は市場も大きく、ブランドや資材開発など当社が主導権を握れる分野を押し出しながら、衣料以外の分野にも拡大していく」と述べ、このため、東京本社には繊維カンパニーから小寺明常務執行役員が新たに着任。繊維カンパニーのナンバー2を責任者として常駐させる。
また、同社の子会社で輸入陶磁器を扱うリチャード・ジノリジャパン社の寺田和秀社長は、01年度は20億円の売り上げだったが、今年度は25億円、04年度には40億円に拡大する計画を明らかにした。
昨年7月に直営旗艦店をオープン、ライフスタイル提案を強める。「マーケットはギフトや自家需要が増えるなど変化の兆しがあり、新しい顧客開拓にも注力。ホテルやレストランなど業務用分野も攻める」考え。
独婦人服「ストラネス」を販売するストラネスジャパン社の岡崎好文社長は、「01年度は売上高22億円で利益はトントンの見通しだが、02年度は30%の増収で、黒字化したい」と述べた。20日に南青山に400平方メートルの旗艦店をオープンするほか、秋冬物からメンズウエアも投入する計画。
このメンズは洗練されたスポーツウエア感覚で、ネクタイ以外の商品をそろえる。現在22店舗だが、来年はさらに3店舗出店する。販売は専門店5社以内に絞ってスタートし、その後百貨店インショップでも展開する。