ごえんぼう

2023年11月21日 (火曜日)

 環境対応を意識する企業が増えた。大手はもちろん、産地企業も何らかの形で目を向けるようになっている。その環境と並んで重視されているのが人権だ▼人権デューデリジェンスという言葉もよく耳にする。大ざっぱに言うと、企業活動で起こり得る強制労働や長時間労働、ハラスメントなどの人権リスクを抑える取り組みのこと。サプライチェーン上で発生する人権リスクも含む▼人権に関する講演を聞く機会を得た。講師は、デューデリジェンスのポイントの一つは「人権を守る」という経営方針を示すこととしたが、その中で「有言実行が美徳」と強調し、取り組みの外部への報告・公表は国際社会の常識と説いた▼何事も成果を他者に伝えるのは難しいが、黙っていては認められない。沈黙は金だが、雄弁も「銀」から「金」に変わりつつある。環境や人権への対応に限らず、日本の企業や人はもっと自分をアピールしていい。