繊維ニュース

学生と産地企業が交流

2023年11月21日 (火曜日)

 岡山県の繊維業界に興味を持つ学生などを対象に、産地PRを目的としたイベント「繊博」が10月下旬から11月にかけて開かれた。

18日には倉敷ファッションセンター(岡山県倉敷市)で、産地企業で働く人と学生の交流やプレゼンコンテスト、トークショーなどを盛り込んだミートアップイベントを実施。学生らは産地で実際に働く人たちの生の声を聞きながら産地や産業への理解を深めた。

 トークショーには、岡山県を拠点にデニムブランドを展開するITONAMI(イトナミ、倉敷市)の山脇耀平さんと、サステイナブルファッションに関する教育などを行っているunisteps(ユニステップス)の鎌田安里紗さんが登場。事業立ち上げの話に加え、ファッション産業における消費の在り方や、倉敷の繊維企業がこれからの時代に果たす役割、働き方などをテーマにトークを繰り広げた。

 学生がモノ作りのアイデアやビジネスプランを提案する「学生ピッチコンテスト」も開かれた。4チームが出場。岡山ビジネスカレッジ(岡山市)ファッション学科の3人チームが提案した、工場から出る廃材生地を絶滅危惧種の動物をモチーフにしたサコッシュとして商品化するアイデアがグランプリに輝いた。

 会場では、明石スクールユニフォームカンパニーや山陽ハイクリーナー(浅口市)など8社がブースを設置。学生らは担当者から仕事について直接話を聞いた。ピッチコンテストにも出場した、倉敷芸術科学大学(倉敷市)芸術学部デザイン芸術学科ファッションテキスタイル専攻の大石茉利香さんは「自分の取り組みを外部の人に評価してもらえる機会はあまりなく、良い経験になった」と話した。