未来模索する 商社繊維事業  4~9月期決算から(3)

2023年11月29日 (水曜日)

用途別で需要にばらつき

 米・中向け生地など好調 帝人フロンティア

 帝人フロンティアの連結業績(帝人の繊維・製品事業セグメント)は、売上高1585億円(前年同期比0・0%)、営業利益70億4500万円(37・9%増)だった。売上高は前年並みにとどまったが、利益は大きく拡大した。

 衣料繊維分野は、北米と中国向けの生地・衣料品の販売が好調に推移し、日本国内向けも衣料品の販売好調が続いた。産業資材分野では、水処理フィルター向けのポリエステル短繊維、人工皮革、インフラ補強材の販売が好調だった。

 下半期も衣料繊維、産業資材ともに国内外で堅調な需要が継続すると予想する。ただ、円安による輸入品のコストアップ、地政学リスクに端を発する原料・燃料のコスト高などを懸念し、価格転嫁や製造・販売にかかる固定費縮減に努める。

繊維関連事業で伸び悩み 東レインターナショナル

 東レインターナショナルの決算(単体)は、売上高2843億円(前年同期比12・8%減)、営業利益63億800万円(3・5%減)、経常利益127億円(12・8%増)、純利益104億円(13・9%増)で減収営業減益。繊維関連事業の売上高が伸び悩んだ。

 衣料素材の売上高は、8・1%減の397億円。衣料用ファイバー、資材用途の生地が低調に推移した。繊維資材・物資の売上高は27・3%減の203億円。産業資材が自動車用途などで苦戦し、綿花事業の取引減少も影響した。アパレルの売上高は12・1%減の705億円。スポーツ、アウトドア分野向けは堅調に推移したが、大手SPA向けが低調だった。

 今期の業績は、売上高6059億円、営業利益120億円、経常利益252億円、純利益206億円を予想。

ファッション衣料が貢献 旭化成アドバンス

 旭化成アドバンスの業績(単体)は、売上高304億円(前年同期比1・2%増)、営業利益8億5千万円(14・4%増)で微増収増益だった。ファッション衣料用途の需要回復で繊維事業が増収増益になったことなどが寄与した。

 為替変動やエネルギー価格上昇による素材コストアップの中、価格転嫁を進めた。需要面では、繊維のファッション衣料が国内外で回復。海外連結子会社は、中国は市場回復の継続に支えられ、ベトナムは車両関係の受注増で増益だった。

 下半期は、サステイナブル、メディカル・ヘルスケア、車両関連などの強化を重視した施策を進める。繊維は「エコセンサー」のブランド戦略に引き続き注力する。