弘伸〈上海〉商貿/エイガールズ生地内販に光明/日本向け特殊糸も成果

2023年12月22日 (金曜日)

 【上海支局】繊維商社、弘伸(京都府長岡京市)の中国法人、弘伸〈上海〉商貿は今年、中国内販と日本向けの双方で成果を上げている。エージェントとして5年前から内販に取り組む、エイガールズ(和歌山市)の丸編み地の内販にも光明が見えてきた。来年は、エイガールズをはじめとする日本製丸編み地の内販を加速する。

 内販は今年、地場の大手レディース向けニット糸を伸ばした。独自開発した旭化成の再生セルロース繊維「ベンベルグ」使いの混紡糸で、セーターとカットソー用途として採用されている。「特にセーター用途の販売が伸びた」と、陸奥田昌史総経理は話す。

 日本向けは、織りネームやネクタイに使われるポリエステル使いの特殊糸の販売を始めた。22デシテックスの諸撚り糸(2本の単糸を撚り合わせて1本にした糸)で、日本では「撚糸スペースが逼迫(ひっぱく)し、供給が滞っている」(陸奥田氏)と言う。こうした中、年産規模70㌧のスペースを現地で確保し、今年後半から生産を始めた。日本の北陸の織布工場やサイジング工場の顧客への販売が軌道に乗っている。

 エイガールズの丸編み地は、香港に上場する大手レディース向けへの提案が実り、今年は数十万元の着分依頼を受けている。「創業者をエイガールズの本社にお連れするなど、地道に努力してきた成果だ。来年のバルクオーダーに期待している」(陸奥田氏)と言う。エイガールズの生地の内販は価格の高さがボトルネックとなり、これまで攻めあぐねてきたが、光明が見えてきた。

 同社の内販は、丸編み地がメインだ。エイガールズの別注品のほか、自社開発する中国製別注品や中国に拠点を持たない日本の生地商社の備蓄品を販売している。上海オフィスには、丸編み地を中心に展示する常設スペースを設けている。