繊維ニュース

能登半島地震/北陸産地へ支援相次ぐ/素材メーカーや商社

2024年01月12日 (金曜日)

 1日に発生した能登半島地震の被災地である北陸産地や被災者に対して、関係性の深い素材メーカーや商社による義援金や物資の拠出が相次いでいる(1面参照)。

 東レは石川県に5千万円、日本赤十字社に3千万円を寄付するほか、医療用弾性ストッキング「ファインサポート」や、“あったか肌着”「テクノサポート」などの物資も関係先と連携して提供する(一部既報)。東洋紡グループは義援金1千万円を、日本赤十字社を通じて寄付するとともに、東洋紡エムシーの「ブレスエアー」を用いた寒冷地対応の防災寝袋約300枚を支援物資として被災地へ供出する。旭化成は石川県に対して8千万円を寄付することを決め、旭化成ホームプロダクツから「サランラップ」の提供準備を進めている。

 伊藤忠商事は特定非営利活動法人ジャパン・プラットフォームを通じて義援金1千万円を拠出することを決めたほか、社員募金も実施する予定。丸紅も1千万円の義援金を拠出するとともに、役員・社員を対象とした義援金募集を開始した。

 蝶理は石川県に3千万円の寄付を行うとともに、「北陸産地の皆さまには日々、言葉に尽くせないほどお世話になっている。共に復興に取り組んでいきたい」とコメントした。ヤギは1千万円を、日本赤十字社を通じて寄付し、「北陸産地は当社にとって欠かすことのできない大切な地域。今後も必要な支援策を検討していく」との考えを示した。

〈衣料10万点用意/ファーストリテイリング〉

 ファーストリテイリングは10日、能登半島地震の被災者に衣料支援を実施、さらに1億円の支援金を寄付すると発表した。被災地のユニクロ店舗スタッフからの申し出で、4日に石川県七尾市(4433点)、5日に同県珠洲市(1200点)に衣料品を届けた。

 ユニクロとジーユーの肌着類やウルトラライトダウンなどの防寒着を用意し、県からの要請があり次第、衣料支援を順次進める。同時に商品の確保を行い10日時点で約10万点を用意した。支援金は被災地の緊急支援に関わるNPO法人に寄付する予定。珠洲市への輸送はNPO法人ピースウィンズ・ジャパンと連携して行った。

〈1500万円寄付/ゴールドウイン〉

 ゴールドウインは能登半島地震で被災した人を支援するため、日本赤十字社を通じて1千万円を、被災自治体に500万円をそれぞれ寄付する。同社が富山県小矢部市に持つグループ会社の従業員全員の無事を確認し、施設、設備などの被害は発生していないと言う。