繊維ニュース

18日まで「ITF」 印・繊維産業の強み訴求

2024年01月17日 (水曜日)

 インドの繊維産業界が日本との取引活性化に力を入れている。16日に「第13回インドトレンドフェア」(ITF)が、東京都渋谷区のベルサール渋谷ガーデンで開幕した。

2月にはニューデリーで「インド国際テキスタイル・アパレル&衣料品生産設備展示会」を開き、ジャパンパビリオンの設置、200人以上の日本人バイヤー動員を図る。

 18日まで開催中のITFは、インド政府繊維省や駐日インド大使館などの後援を受け、日印国際産業振興協会(JIIPA)が、同国の毛織物輸出促進協議会(WWEPC)と共催。約75社が出展し、日本市場の特性やトレンドを加味して開発したテキスタイル、衣料品、服飾雑貨、ホームファッション(HF)など幅広く訴求している。

 WWEPCのロメシュ・カジュリア会長は開会式で、「モディ首相が提唱する『メイク・イン・インディア』の元、『5Fビジョン』を掲げ、透明なビジネス、輸出の拡大に努めている。今展は新たなチャンスの始まり」と抱負を語った。

 5Fは農場(ファーム)から繊維(ファイバー)、工場(ファクトリー)、ファッション、海外(フォーリン)へというビジネス拡大のビジョン。豊富な原材料と素材(綿、ジュート、シルクは世界最大規模、産業用テキスタイルなど世界第2位の生産力)、首相主導の大規模かつ先進的なアパレル生産拠点といった利点を生かし、日本向け輸出拡大とともに、日本からの生産機能誘致、投資促進にも力を入れる。

 シビ・ジョージ駐日インド大使は、「インド経済が急成長する中、繊維産業も目覚ましい成長を遂げている。その職人技の伝統と革新的な繊維技術、持続可能性への取り組みの一端をITFで披露し、両国の未来につながることを期待している」とあいさつした。

 2月26~29日開催予定のインド国際テキスタイル・アパレル&衣料品生産設備展示会では、同国の繊維産業の全体観が見られる。JIIPAは同展にジャパンパビリオンを設け、人口14億人超の巨大な消費市場へ日本製品を売り込む。現在、八木、興和、スタイレム・インターナショナル、カケンテストセンターなど12社が出展予定。引き続き出展者を募集している。