MU25春夏開幕/人工知能に焦点/JOBコーナー10周年
2024年02月01日 (木曜日)
【ミラノ=Imago Mundi代表・両角みのり】国際的な生地見本市「第38回ミラノ・ウニカ」(MU)が、イタリア・ミラノのローフィエラ会場で1月30日(現地時間)、開幕した。会期は2月1日(同)まで。対象シーズンは25春夏。出展者数は609社(うちイタリア企業415社、海外93社、特別展示101社)で、昨年2月展の475社を大きく上回った。
オープニングの記者発表では、持続可能性とイノベーション、そして前回に引き続き人工知能(AI)に焦点が当てられた。AI専門家は「変化のスピードが画期的で、新たな革命のツールとしてAIなしでは時代の流れについていけない」と語った。
MUのアレッサンドロ・バルベリス・カノニコ会長は関係者らに、見本市の成功拡大の感謝の意を表すとともに、イタリア企業・メードインイタリー省のアドルフォ・ウルソ大臣に対し、「メードインイタリーの大部分を占める40万人以上に仕事を提供している中小企業に有利な産業エネルギー政策」と「必要に応じてEU(欧州連合)域外への輸出を支援すること」を訴えた。これに対しウルソ大臣は、政府の取り組みを強調し、「ファッション業界は生産プロセスを合理化するためのツールとしてのAIの使用と、クリエーティブディレクターの芸術的能力の保護と向上のバランスを図るという課題に直面している」と述べた。
SMI(イタリアファッションシステム)が作成した推計によると、衣料消費は2022年のラッシュを経て23年は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)前の19年を依然として上回ったものの、過去2年間に比べて減速している。24年はインフレ急騰と戦争による海外経済の苦境に警戒が必要と分析した。
また今年で10周年を迎える日本コーナー「ザ・ジャパン・オブザーバトリー(JOB)」を代表して、日本ファッション・ウィーク推進機構(JFWO)の古茂田博エグゼクティブ・ディレクターが記念スピーチを行い、日本のクリエーティブを紹介するプロモーションビデオを紹介した。
JOBには37社が出展、ハンガーサンプルのみ参加の「JOBプラス」は3社が出展し、前年比60%増と過去最多の規模に拡大。天然素材から合成繊維、複合繊維まで優れた品質の生地を幅広く紹介し、表現力豊かな染色や仕上げのテクニックもアピール。昼過ぎから客足が伸び、どのブースもコンスタントに来客が続き、各企業ともMUの商業的可能性に大きな期待を寄せていた。





