繊維ニュース

三菱ケミカルグループ/PC樹脂再生の事業化へ/東京海上日動、ABTと

2024年02月05日 (月曜日)

 三菱ケミカルグループは、ポリカーボネート(PC)樹脂で世界初となるケミカルリサイクルの事業化に乗り出している。東京海上日動火災保険とABTと共同で取り組み、使用済み自動車のヘッドランプからPC樹脂を回収するスキームについて、関東地区で実証実験を開始した。

 環境省の「令和4年度二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金 脱炭素社会を支えるプラスチック等資源循環システム構築実証事業」の補助事業として採択。昨年9月に三菱ケミカル九州事業所で実証設備が完成し、市場から回収された使用済みPC樹脂ケミカルリサイクルの実証を10月から始めている。

 3社は、昨年2月から自動車のテールランプなどのアクリル樹脂を回収する実証実験を行っている。ヘッドランプは、より回収が困難とされるが、実証実験で得られたオペレーション、素材の品質、コストなどの検証結果を基に検証エリアを順次全国に拡大する。