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丸佐/生地内販の拡大模索/“日本製ならでは”で開拓

2024年02月14日 (水曜日)

 【上海支局】繊維商社の丸佐が、生地の中国内販の拡大を模索している。3月6~8日に上海で開かれる生地・副資材展「インターテキスタイル上海アパレルファブリックス」(インテキ上海)に出展し、新規顧客の開拓を進める。日本製ならでは特徴を持った高付加価値品を打ち出し、開拓を軌道に乗せていく。

 同社のファッション向け生地は、ポリエステル・レーヨン(TR)使いの短繊維織物が中心。尾州と北陸の国内産地と、中国などで生産している。中国内販は、日系生地商社経由で取り組んできたが、2018年から直販も開始し、21年からインテキ上海へ出展している。

 内販のメインアイテムは日本製織物だ。短納期が求められるため、直販では日本で生機を備蓄するアイテムを提案している。東レグループのポリエステル100%の紡績糸を使った、綿タッチの機能性織物などが売れている。顧客が日本製ならではの特徴を求めていることから、今年は岐阜県美濃市で作られた和紙を使った丸編み地の打ち出しを強めている。

 納期と価格がボトルネックとなり、直販ではこれまで大きな成果は上がっていない。今後は糸からこだわる開発志向が強いブランドや、商社との取り組みの拡大を目指す。現地での営業体制の強化も検討していく。