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共栄染色/3月に最新調液装置/色合わせの精度向上

2024年02月22日 (木曜日)

 靴下用の糸染めを行う共栄染色(兵庫県加古川市)が3月にクラボウ製の最新の調液装置を導入する。これにより高い精度で糸の色合わせができるようになる。

 同社は糸商社を介して、奈良靴下産地や加古川靴下産地などの靴下工場にニット用の染め糸を供給する。チーズ染めに加え綛(かせ)染めも手掛ける。保有する染色機は全て日阪製作所製。

 野口輝二会長は今回の設備投資について「現在、靴下用の糸染めの仕事は少ないのが実情だが、海外へ染色の仕事が流出する中で、精度の高い仕事ができなくては国内で生き残ることはできないと、投資を決断した」と話す。

 今後は新たな調液装置を活用し、色合わせの精度の高さや同社ならではの高付加価値加工を強みに受注増を狙う。

 同社は60双、80双などの極細綿糸を綛でシルケット加工できる希少なノウハウを持つ。新たな風合い加工の開発にも力を入れており、綿素材に麻のような特徴を持たせる擬麻加工、柔らかな風合いを持たせるソフト加工、ストレッチ加工も施すことができる。