ザ・メーカーズ・アパレルショー開幕 生産背景や納期で要望に応じる

2024年02月29日 (木曜日)

 中国のアパレルOEM・ODM企業が一堂に会する商談会「ザ・メーカーズ・アパレルショー」が28日に開幕した。

会場のサンシャインシティ文化会館(東京都豊島区)には102社が集い、技術力やデザイン力、小ロット・短納期への対応力などを提案し、日本企業の要望に応える。会期は今日29日まで。

 今回が初開催にもかかわらず、開場と同時に多くの来場者が訪れた。来場者の一人は「中国の生産背景に期待している。価格や品質面だけでなく、小ロットや短納期に対応が可能な企業を探したい」と話した。そうした声に対し、主催者は「出展者は日本企業のニーズに即した提案を行っている」と強調した。

 紳士を中心とする迪尚集団は、売上高全体の約40%(2023年)が日本向けの企業だ。中国のほか、ベトナムとミャンマーに自家工場を持つ。このうちミャンマーは「政情などを不安視する顧客がいる」とし、バングラデシュに布帛の縫製工場を立ち上げ、6月にも生産を開始する。

 嘉興精瑞アパレルは、婦人から紳士、子供まで幅広い商品を提案した。浙江省の自家工場に加え、ミャンマーにも横編み機約100台とリンキングミシンを備えた工場を持つ。「ミャンマーでの生産や出荷に問題は起こっていないことを日本企業に説明したい」とした。

 婦人服が主力の嘉興市杉恵服飾は、13年の設立以来日本向けを着実に増やしてきた。嘉興市の自社工場と協力工場でニット製品と布帛製品を製造し、「50枚からでも注文に応じている」と言う。23年の日本向け売り上げは650万㌦に達し、24年は700万~750万㌦を目指したいとした。

 日本の展示会には初出展という企業の姿も目立つ。海塩裕豊新材料は各種タグを紹介した。欧米向けが主力の同社は環境対応に自信を持ち、大豆インキ印刷や分解性ハトロン紙を使ったタグなどを並べた。浙江国松家居股份は、GRS(グローバル・リサイクルド・スタンダード)認証取得のハンガーを展示した。