繊維ニュース

三菱ケミカルG/植物由来樹脂のプリプレグ/スポーツなどから提案開始

2024年03月21日 (木曜日)

 三菱ケミカルグループ(G)は、植物由来の樹脂を使った炭素繊維プリプレグを開発した。ガラス繊維プリプレグもラインアップに加え、「BiOpreg#400シリーズ」としてサンプルワークを開始する。スポーツ・レジャー用途から提案を始め、自動車内装材や産業用途への採用も目指す。

 BiOpreg#400シリーズは、独自の材料設計技術によって含浸させるエポキシ樹脂を植物由来品に置き換えた。これによって最大で25%のバイオマス度を実現した。従来のプリプレグと同様の性能を持ち、これまでと変わらない取り扱いや成形加工が可能となっている。

 炭素繊維プリプレグは、炭素繊維に樹脂を含浸させたシート状の中間材。速硬化性、耐熱性、高靭(じん)性などの特徴を持ち、スポーツやモビリティー用途を中心に採用されている。

 モビリティー分野では、環境規制などを背景に製品のライフサイクル全体における環境負荷低減が求められている。同シリーズは車体の軽量化にもつながり、自動車のライフサイクルにおける省資源化や温室効果ガスの低減に貢献する。