インドネシア東洋紡G 新たな“収益の柱”を

2024年03月22日 (金曜日)

 インドネシアの東洋紡グループ(G)は、現在の自動車パーツ関連を主力とする樹脂事業と、衣料品関連をメインとする繊維事業に次ぐ新たな“収益の柱”を育てる。

 インドネシアの東洋紡Gは商事会社の東洋紡インドネシア、編み立て・染色加工の東洋紡マニュファクチャリング・インドネシア(TMI)、縫製工場のシンコウ・トウヨウボウ・ガーメント(STG)の3社で構成。3社の社長を兼任する松村修氏は新規事業について「非繊維で、現地のインフラ関連の産業資材分野への参入を模索している」と述べるにとどめたが、「繊維と樹脂の双方が不調になったとしても成長できる体制を今から整えることが必要」との考えを示す。

 新たな領域への進出を模索する背景には、好調が続いてきた自動車産業向けの樹脂事業にやや陰りが見えたことがある。現地の自動車産業は中国のロックダウン(都市封鎖)による影響や、現地の販売台数減少といった外部要因で下振れすることが確認されている。

 東洋紡G3社の繊維事業は近年、数量や売り上げ規模を追わず、付加価値のある生地を強みとした利益重視の経営を鮮明にしている。