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クラレ「ランドセルは海を越えて」/発送準備に高梨選手ら200人

2024年04月09日 (火曜日)

 クラレはこのほど、使用後のランドセルに学用品を詰めてアフガニスタンに贈る社会貢献活動の発送準備作業を埼玉県内の倉庫で実施した。川原仁社長やスキージャンプの高梨沙羅選手らと、同社グループの社員約200人がボランティアで参加。全国から届いたランドセルの開梱・検品・箱詰めなどを行った。

 社会貢献活動「ランドセルは海を越えて」は今回で21回目。川原社長は「今年も数千個のランドセルが届き、参加者全員が気持ちを込めて作業した。地道にこつこつ取り組むのはクラレらしいと言える」とした。高梨選手は「アフガニスタンの子供たちがランドセルを背に、わくわくした気持ちで学校に行ってほしいと思う」と話した。

 ボランティア活動には家族で参加する姿も見られた。母親の寛子さんと参加した中学2年生の土黒佑太さんは「思っていたよりも多くのランドセルがあってびっくりした。人のためになることは積極的に取り組みたい。来年は弟が中学1年生になるので一緒に参加したい」と語った。

 高校3年生の宗澤慶明さんは、父の裕二さんと参加した。「高校のIB(国際バカロレア)の課外活動の一環のほか、アフガニスタン出身の友人もいるので参加した」と言う。自身が使っていたランドセルも持参したとし、「大切に使ってくれればうれしい」と話した。

 ランドセルは海を越えては、「小学校の思い出が詰まったランドセルを何かの役に立てたい」という声をきっかけに始動した。これまでに15万個以上のランドセルがアフガニスタンの子供たちに贈られた。